日常から気付くビジネス

ビジネスのヒントは意外と日常の中にあります。でもあまりに日常的過ぎて、一瞬ヒントを得たように思ってもすぐに忘れてしまうなんてこともよくあります。ここではそんな身近なところから生まれてくるビジネスヒントを、その都度掲載していきます。何かヒントになることがあれば幸いです。

釣り編 ~ターゲット~

海釣りに行ってきました。

  

海なし県なので、行くのは年1回程度です。

そのため、「せっかく遠くまで行ったからには・・・」と、たくさん釣れる場所と釣り方を選んで、小さいながらもアジやサヨリ、イシダイの子など、せいぜい10~15cmくらいの小物をいつも釣ってきています。

 

でも今年はちょっと違いました。

「もう何年も同じパターンなので、少し変えてみよう」と。

「やはりもっと大きいのが釣りたい」

 

今年は、30cmクラスのクロダイにターゲットを絞り込みました。

釣る場所は防波堤の先の方。少しでも沖に近いところへ足を進めました。

仕掛けはコマセの入った籠と少し大きめの針仕掛けを遠投用にして、沖の方に投げる釣り方で。

しかも去年来た時に大物釣りをしていた人がやっていた、オキアミを直接ポイント近くに投げ入れていたのを真似てみました。

開始後20分。オレンジ色のウキが「スポンッ」と水中に沈み、水面を漂っていたミチイトが「ピンッ」と張りはじめました。

「もしや!」と竿をたててリールを巻きとると、今までの小物が釣れた時とは明らかに違う感覚。

手前まで引いてくるとやっとその正体が明らかになり、大きめのクロダイであることがわかりました。

バラさないように、初めてタモを使って引き揚げました。

大きさを測定したら33cm。

このクラスを釣ったのは初めてです。

 

その後二匹目を狙って釣り続けましたが、全くアタリがなく、時間だけが過ぎ、餌のオキアミも残り少なくなってきました。

遠方から来ているため、お昼には竿をたたんで帰り支度をするのがいつものパターンです。

ここで例年の方式に変更し、小物釣り用の仕掛けで再開しました。

しばらく反応がなかったのですが、30分ほどしたら、シマダイ(15cm弱)がかかるようになり、6匹釣ったところでお昼になりました。

 

今回はこれで終了。例年は小物でありながら、50匹近く釣れているという大漁気分で帰っていましたが、今年は狙いを定めた大物を釣ることができた達成感で、一味違った感覚で帰路に向かいました。

 

今までは釣る対象魚を大まかな絞り込み程度にしか考えていませんでしたが、今回は「30cmクラスのクロダイ」とターゲットを明確に絞り込んで、それに合う釣り場、仕掛け、釣り方を実践してみました。

 

これをビジネスに置き換えてみると

   

①釣り場 <エリア>

 ●ターゲットのいそうなところ

  堤防の先の方、少しでも沖に近い方

 (営業場所・広告掲載媒体)

②仕掛け <ツール>

 ●ターゲットを寄せるためのグッズ

  遠投用の籠、ウキ、大きめの針、バレくいアミエビ

 (商材・PR資料・パンフレット・看板)

③釣り方 <オペレーション>

 ●ターゲットを寄せて逃がさない方法

  撒き餌、ポイント選択、餌替えのタイミング、タモ使用

 (ノウハウ・マニュアル・経験・状況判断)

 

この3つをセオリー通りにやり通したことで、一つの結果が出せたのです。

 

特別何も研究もせず、「いつも通りのやり方」を昨年までの釣りパターンだとすると、

今年のパターンは、「事前にエリア、ツール、オペレーションの調査、研究、準備」そして「実践」。

特に「事前に・・・準備」がしっかりできていたため、「実践」がスムーズにできたのだと思います。

 

昨年までの「いつも通りのやり方」は、毎年そこそこ釣れてはいましたが、ビジネスにおいてはそうはいきません。

いつも通りのやり方を続けているのであれば、「売り上げ減少」は当たり前。良くて「現状維持」だと思います。

そんな中でターゲットを絞り、アクションを起こすことで、新たなビジネスチャンスの発掘が可能であることが、釣りを通して感じることができました。

 

課題は2匹目以降が釣れなかったこと。

来年は「2匹目の30cm級クロダイ」にターゲットを絞って、研究を重ねていこうと思います。

 

f:id:samurain:20181015110404j:plain